2022-05-16から1日間の記事一覧

2.12.18 田中ヤコブ『おさきにどうぞ』について 

おさきにどうぞ アーティスト:田中ヤコブ NEWFOLK/Mastard Records Amazon 『とどのつまりずっと馬鹿にされながら生きていくしかないんだから』 雑草の匂いを含んだ風とともに流れてくるこのフレーズ。いまの自分の心情にあまりにマッチしていて、すんなりと…

2.12.20 涙も出ない夜に『BUD SHANK QUARTET』

Bud Shank Quartet Featuring Claude Williamson (Remastered) RevOla Amazon 想像していたのは乾ききった大地をオープン・カーで疾走するような音楽だった。少なくとも、僕が想像していたウエスト・コースト・ジャズとはそういうものだった。 初めの一音が…

3.1.3 明日という地獄が大口広げて待ち構えている

The Lie Lay Land アーティスト:world’s end girlfriend Midi Creative Amazon 休日前夜はいつも死んでいる。聖母の振りをした斜陽が部屋の片隅に堕ち、近所の子供たちの笑い声が遠ざかり、宵の空に控えめな星が灯り始めるころ、僕の心は無慈悲かつ決定的に…

2.12.23 挨拶を返されなくて、冬

己の社会不適合性は嫌と云うほど理解しているから今さら文句の付けようなんてないのだけれど、それでもやはり休日に入る前、ひどく消耗させられた日に挨拶を返されないと一丁前に落ち込んでしまう自分がいる。 パソコンの電源を落とし、鞄を整理する。コート…

3.1.4 心が還る場所、けものフレンズ

けものフレンズ Blu-ray BOX 内田彩 Amazon ぼくのフレンドみゆはんJ-Pop¥255provided courtesy of iTunes 擦り切れた感受性に栄養を与え、太陽の光を思い出させてくれたのは他でもないこのけものフレンズだった。これでいいんだよな。59点なら59点。6…

2.12.28 僕の好きな音楽『怠惰と日々』

怠惰と日々 Transit My Youth Amazon ブラック・コーヒーとソーサー。背景は黄色。解説のない俯瞰的一コマ。コーヒーの中にこじんまりと収まる『怠惰と日々』の文字がやけにしっくりとくる。 ややこしいものは何もない。綺麗事は端から相手にはしていないが…

2.12.24 ミス・チョと亀と僕について(書評のような何か)

文学にしろ音楽にしろ、韓国の芸術にはどこかしらグローバルな繋がりを感じさせる作品が多い。『優しい暴力の時代』に収められた表記の作品も、その中の一つだった。主人公の男性は亀と猫のぬいぐるみが置かれたベッドの上で40歳の誕生日を迎え、静かに涙…

2.12.21 ぼくたちはRADIOHEADの音楽を聴いて育った

OK COMPUTER OKNOTOK 1997 2017 [帯解説・歌詞対訳 / 紙ジャケ仕様/ 高音質UHQCD / 2CD / 国内盤] (XLCDJP868) アーティスト:RADIOHEAD,レディオヘッド Beat Records / XL Recordings Amazon 興味がありながらもジムに通うことができないでいるのはRADIOHEAD…

2.12.27 ずっとchamjam

推しが武道館いってくれたら死ぬ(1) (RYU COMICS) 作者:平尾アウリ 徳間書店(リュウ・コミックス) Amazon 『推しが武道館にいったら死ぬ』の七巻が発売されたと言うことで久しぶりに読み直してみた。もう一年になるのか……。一年前の冬アニメ覇権といえばま…

3.1.2『kind of blue』

KIND OF BLUE アーティスト:DAVIS, MILES Columbia Amazon あまりにせわしない時の流れの中で、不完全ながらも自分の浮かんでいる場所を再確認したいときに、音楽というのは棹の役割を果たしてくれる。『kind of blue』。伝説のジャズ・ミュージシャンが残し…